福岡天神正午過ぎ。
車の運転中、私の頭の中は昼飯のことで一杯だった。
せっかく福岡で昼飯だから贅沢にいくか。
でもどこのランチも多いんだろうな~。
用事を済ませて気がついたんだけど
ここって通っていた大学の近くやん。
ちょっと近くに行ってみようと車を走らせた。
うわ、結構変わってるな。
思い出の定食屋もカラオケボックスもコンビニもない。
でも残っているお店もある。
キョロキョロしながら思い出にふけっていた。
BGMをブルーハーツに変えた。
そういえば当時 通っていたカレー屋があったな。
普通盛りも大盛りも同じ値段。学生の私たちにはもってこいだった。
ただカレーのルーの追加は追加料金がかかる。迷いどころだった。
もうカレーのことしか考えられない。
お店に車を走らせた。が、お店がない。
潰れたのか?
しかし、今は情報が溢れかえっているインターネット時代。
ipadで調べたら福岡歯科大の近くに移転しているという。
距離はあるがそこに向かうことにした。
途中、黒田屋があっと時にはテンションが上がった。
ここで深夜にハンバーグ定食を頼んで生焼けだったけど
言えなくて我慢して全部食べたことを思い出した。
顔は怖いけど気が小さいのは今と変わらない。
カーナビはちゃんとお店の前まで連れてきてくれた。
夫婦でやってる店だった。店内にはおばちゃんがいる。
でも15年も前の話。おばちゃんが普通に注文をとりに来た。
そんなに頻繁に通っていたわけじゃなかったからな。
もう、大盛りは無理か、普通盛で。
そうそう、トンカツがまた美味かったんだった。
15年ぶりのカレーライス。
うわ~味はそのままだ。トンカツもうまい。
感傷に浸りながら食べていると、調理室の小窓から
おっちゃんがチラチラ顔を覗かせる。
まさかね。
でも確実に目が合う回数が増える。
私は微笑んだ。
おっちゃんもやっぱりと微笑んだ。
「お久しぶりですね」
「うわ~15年ぶりですよ。覚えてくれていたんですか?うれしいです。」
お客さんが多かったのでこれくらいしか話せなかったけど泣きそうになった。
大学時代のことが頭をぐるぐる回った。
15年間、何してきたかな。
大盛りは食べられなくなってたけど。
「ご馳走様でした」
「また来て下さいね。」
まだ思い出の中を彷徨いながら車のエンジンをかけた。
「間違ってない。このままいけばいい。」
なぜかそう思った。
帰り道。渋滞する高速道路。ブルーハーツを大熱唱した。
友達に
「よう覚えとったよね~。15年ばい15年!」
「プロやねプロ。職人!そして信頼関係!」
と興奮して話すと
「あ、あぁ・・まぁTonさんならねぇ・・・」とみんな言葉を濁します。
ボクはその意味が全く分かりません。
いつも笑顔を忘れない、いいお客さんだったからでしょ?
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